このページでは、専門の国家資格者である行政書士が、無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、お墓にご遺骨が残りやすいことについてご説明しています。
無縁墳墓改葬、無縁墓の整理を行う理由は様々ですが、整理した無縁墓を新たに違う方が使用することが多いと思います。
この際、無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、お墓にご遺骨が残りやすいことから、新たに別の方にお墓の使用を認めた場合に、以前のご遺骨が残っている確率が高めです。
これは、法律上のトラブルに発展するリスクがあります。
無縁墳墓改葬の手続き、流れを説明しているサイトはあっても、その後の注意を丁寧に記載しているサイトは滅多に無いと思います。
注意すべきポイントが複数ありますから、これについて整理していきたいと思います。
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無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の後に、墓所にご遺骨が残されていないか
無縁墳墓改葬の後に、新たに墓所の使用を認める場合の注意として最も気をつけるべきポイントは「無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の後に、墓所にご遺骨が残されていないか。」だと考えられます。
わかりやすいように、「一般の改葬、墓じまいの場合」と「無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合」とで分けて考えてみます。
一般の改葬、墓じまいの場合
改葬、墓じまいを行う人
一般の改葬、墓じまいの場合、つまり、墓地使用者、墓地を使っている方が改葬、墓じまいを行う場合には、その墓地の区画、墓所に故人のご遺骨を残していく事案はあまり考えられません。
一般の改葬、墓じまいの場合は墓地使用者、墓地を使っている方が行うわけですから、故人のご遺骨の所在も把握していることが通常です。
ですから、「故人のご遺骨を墓所に残していく」という事案はほぼ考えられません。
石屋さん、石材店さんによる墓石の解体撤去工事、墓所の整地工事、墓所を更地にする工事
また、ご遺骨の取り出しの後に、石屋さん、石材店さんによって墓石の解体撤去工事、墓所の整地工事、墓所を更地にする工事が行われます。
墳墓(お墓)の形態や位置によって工事の方法は異なりますが、基本的に石がある場所、基礎のコンクリートがある場所は全て解体しますので、その際に数十センチメートルは掘り返されるのが通例です。
万が一、墓所、お墓の区画の土中にご遺骨、お骨つぼがあったとしても、その際に発見されることが多いです。
無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合
以上の一般の改葬、墓じまいの場合と比較して、今度は無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合を検討してみます。
改葬、墓じまいを行う人
無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、その墓地の区画、墓所を使用していなかった人が行うことになります。
当然、故人のご遺骨の所在を把握していないことも珍しくありません。
この点、最近のカロートと呼ばれる石室にご遺骨、お骨つぼを納めていくお墓だとカロート以外にご遺骨がある可能性はほぼありませんが、昭和期、地域によっては平成に入ってからも墓所の区画の土中にお骨つぼを埋めていた場合も少なくありません。
このときは、「墓所の区画のどこに故人のご遺骨が埋められていてもおかしくない」という状態であり、かつ、「墓所のどの辺りに故人のご遺骨を埋めたかわかる人がいない」という状況になります。
例えば寺院墓地、お寺の墓地が無縁墳墓改葬をする場合には、お葬式をあげたご住職がご健在で「墓所のあの辺りに故人の骨つぼを埋めた」という記憶がある場合もあるかもしれません。
ですが、多くの場合、古いお墓ですから、故人のご遺骨の所在がわからなくなっている場合も少なくありません。
石屋さん、石材店さんによる墓石の解体撤去工事、墓所の整地工事、墓所を更地にする工事
ご遺骨の取り出しの後に、石屋さん、石材店さんによって墓石の解体撤去工事、墓所の整地工事、墓所を更地にする工事が行われるのは通常の改葬、墓じまいと同様です。
やはり、墳墓(お墓)の形態や位置によって工事の方法は異なりますが、基本的に石がある場所、基礎のコンクリートがある場所は全て解体しますので、その際に数十センチメートルは掘り返されるのが通例です。
万が一、墓所、お墓の区画の土中にご遺骨、お骨つぼがあったとしても、その際に発見されることが多いです。
ですが、無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、「墓所に構造物が無い」「墓所に墓標しか設けられていない」という場合も少なくありません。
このときは、石屋さん、石材店さんによってお墓が掘り返されないことになります。
万が一、墓所、お墓の区画の土中にご遺骨、お骨つぼがあったとしても、発見されない場合が考えられます。
無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、お墓にご遺骨が発見されず、土中に残りやすい
以上で見てきたとおり、改葬、墓じまいを行う人、そして、石屋さん、石材店さんによる墓石の解体撤去工事、墓所の整地工事、墓所を更地にする工事の性質から、一般的な改葬、墓じまいの場合に比べて無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、お墓にご遺骨が発見されず、土中に残りやすいということが言えます。
これについての万能な解決法はありませんが、有効なのは「無縁墳墓改葬、無縁墓の整理の場合、石が無い場所についても数十センチメートルは掘り返して、土中にご遺骨が無いかを確認する作業を怠らない」ということに尽きるかと思います。
確かに、お寺や霊園にとって、無縁墳墓改葬は費用も手間もかかる大変な作業ですが、ぜひ「石が無い場所についても数十センチメートルは掘り返して、土中にご遺骨が無いかを確認する作業を怠らない」ということを行っていただければ法律上のトラブルの発生の予防につながるかと思います。
「土を数十センチメートル掘り返して、土中にご遺骨が無いかを確認する作業を行ったらご遺骨、お骨つぼが発見された」という事案や「土中にご遺骨があることに気づかないで他の方に新しく墓所の使用を認めてしまった場合の法律上の問題点」については、それぞれのページでご説明します。
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