このページでは「改葬、墓じまいなどを定めた法律はどうして存在するのか?」というテーマを、法律専門職、法律の国家資格者である行政書士が解説しています。
大学の法学部などで「法律」を学習した経験がある、という方には当たり前の内容しか書いていないと思います。
ですが、「法律」について学習した経験の無い方には新鮮に見えるのではないでしょうか。
改葬も、墓じまいも、無縁墳墓改葬も、全て「法律」に従って行われます。
「改葬、墓じまいなどを定めた法律はどうして存在するのか?」という一見すると当たり前のテーマをゆっくり考えてみましょう。
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改葬、墓じまい、無縁墳墓改葬などと「法律」
上記のとおり、改葬も、墓じまいも、無縁墳墓改葬も、全て「法律」に従って行われます。
中には「こんな法律、面倒だよ。」と無視してしまいたくなる方もいらっしゃるかもしれません。
「どうしてこんなに面倒な手続きを法律で定めているのか。」と疑問に思う方は多いと思います。
改葬代行業者、墓じまい代行業者などは「こんな法律は要らない。」と公言しているところもあるようです。
ですが、もちろん意味があり、必要だからこそ「法律」は存在しています。
少し遠回りになるようですが、まずは「法とはなにか?」「法律とはなのか?」ということから考えてみたいと思います。
法とはなにか、法律とはなにか
全ての法律は、何らかの価値の衝突を調整するもの
法とは何でしょうか。法律とは何でしょうか。
大学の法学部などで「法律」を学習した経験がある、という方は「法学概論」のような講義で最初に扱うテーマかもしれません。
法律といっても様々な種類に分別することができますが、「全ての法律は、何らかの価値の衝突を調整する。」ものと考えるのがわかりやすいと思います。
もちろん、そうではない法律もたくさんありますが、法律を学問として学ぶのでなければ、「全ての法律は、何らかの価値の衝突を調整する。」ものと考えるのがわかりやすくてお勧めですし、ひとまずはこれで困りません。
墓地行政法規・お墓に関する法律と社会生活
それでは、墓地行政法規・お墓に関する法律はどんな「価値の衝突を調整」しているのでしょうか。
具体的に考えてみましょう。
例えば墓地行政法規・お墓に関する法律が無いとして、「誰でも自由に、どこにでもお墓を作っていいよ。」「誰でも自由に、亡くなった方を土葬でも火葬でも好きにしていいよ。」となったらどうでしょうか。
ある人は、自分の家にお墓を作るかもしれません。
また、自分の家の庭に、亡くなった方を土葬するかもしれません。
そのような「社会」は好ましいものと言えるでしょうか。
やはり、住宅地の真ん中に、歩く人の目に入る形で「お墓」があったら「イヤだな。」と思う人はいると思います。
毎日毎日、知らない人のご遺骨が入っているお墓の前を通って、会社や学校に行きたくない、という方もいるでしょう。
自分の家の庭だからいいだろう、と亡くなった方を自由に土葬されたら、周囲の公衆衛生に悪影響が生じる恐れもあります。
近隣の井戸水を病原菌などで汚染してしまうかもしれません。
また、万が一、殺人事件があった場合に「自由にどこにでも土葬していいよ。」ということになっていれば、ご遺体の発見ができなくなり、殺人事件が頻発してしまうかもしれません。
このようなことが無いように、つまり、「価値の衝突を調整」するために、墓地行政法規・お墓に関する法律は、お墓を設けていい場所を「墓地だけ」と定めて、さらに、「墓地を開設するためには行政機関の許可を得なければならない。」と定めています。
また、お墓であっても自由に土葬していいわけではなく、「土葬は認めない。火葬だけを認める。」という条件を付けて行政機関が墓地を開設する条件を付けている場合があります。
このようにして、墓地行政法規・お墓に関する法律は「価値の衝突を調整」しています。
墓地、埋葬等に関する法律(1948年(昭和23年)法律第48号)第1条は、この法律の「目的」を定めています。
墓地、埋葬等に関する法律(1948年(昭和23年)法律第48号)第1条
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000048
この法律は、墓地、納骨堂又は火葬場の管理及び埋葬等が、国民の宗教的感情に適合し、且つ公衆衛生その他公共の福祉の見地から、支障なく行われることを目的とする。
法律が専門ではない一般の方はあまりご存知無いかと思いますが、法律の第1条には「その法律の目的」が定められていることが多いです。
墓地、埋葬等に関する法律の「目的」は、「墓地や納骨堂、火葬場の管理、そして、ご遺体の土葬や火葬が国民の宗教的感情に適合し、かつ、公衆衛生その他公共の福祉の見地から、支障なく行われること。」であることがわかります。
行政書士のような法律専門職、法律の国家資格者は、「法律の目的を確認すること。」は当たり前に行います。
ですが、墓地や霊園、納骨堂を管理している方や、販売している業者さん、また、墓じまい代行業者や改葬代行会社はこのような「法律の目的」をご存知でしょうか。
実際にはご存知無いことが多いと思います。
法律の目的を理解し、それに従った業務を行うことは簡単なこと、誰でもできることではありません。
これだけでも、法律を知らない墓じまい代行業者や改葬代行会社ではなく、行政書士のような法律専門職、法律の国家資格者に改葬や墓じまい、無縁墳墓改葬の代理、代行を依頼する意味が十分にあります。
行政書士の国家資格者しか改葬、墓じまい、無縁墳墓改葬などの代理、代行ができない理由
改葬や墓じまい、無縁墳墓改葬の代理、代行ができるのは行政書士法の規定により、法律専門職、法律の国家資格者である行政書士に限られており、行政書士の国家資格をもたない会社、業者などが代行することは法律違反、違法行為となります。
それは行政書士法の規定からも明らかなのですが、「どうして行政書士の国家資格をもたない会社、業者などが代行することは法律違反、違法行為となるか」の実質的な理由は、このような「法律」についての理解が無いからです。
改葬も、墓地に関する許可なども法律に基づいて行われるものですが、一般の会社や業者が代行することが違法行為として禁止されているのは、「その法律を知らない」からです。
一部の違法な業者や会社が「改葬や墓じまいの代行を行う」という事例もあるようです。
ですが、そのような業者や会社は「法律」を知りません。
例えば「どうして、改葬許可申請が必要になるのか。」と聞いてみてください。
恐らく答えられる業者や会社は無いと思います。
このように「法律に基づく制度なのに、法律を知らない。」から、法律専門職、法律の国家資格者である行政書士でない者は改葬や墓じまい、無縁墳墓改葬の代行ができません。
「資格」というのは重要な意味があります。
改葬、墓じまい、無縁墳墓改葬などの代理、代行は法律専門職、法律の国家資格者である行政書士にご依頼ください。
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